森香菜子さん
guest 第5回のゲストゼミには、ギャラリー・ショップ「uta no tane」のオーナーであり、「KIGI PRESS」の代表でもある森香菜子さんにお越しいただきました。
 徳島県出身の森さんは大学のサークル活動の中で参加した個展でフリーペーパーを見つけたことで、フリーペーパーやチラシといった紙ものに興味を持たれたとのこと。就職時期に、周りと同じように就職活動を行うことに疑問をいだいた森さんは、紙もの関係の仕事につくために大学四年生の時に夜間コースでグラフィックデザインの勉強をし、自分の街の魅力を知り、発信するために徳島で情報誌を出版している「あわわ」に就職されたそうです。
 森さんのお話の中で印象に残ったのは、森さんが編集社のボランティアスタッフに参加した時に当時の編集長に言われた、「好きだけではこの仕事はやっていけない」という言葉。いくらその仕事に興味があり、好きであっても、仕事をする上で目的がないのであれば、どんどんその仕事を嫌いになってしまう、ということです。 
 「あわわ」を退職された森さんはグラフィックデザイナーとして独立し、同時に「uta no tane」をオープンされました。「uta no tane」では絵画やクラフトなどの展示が行われています。「あわわ」での徳島の情報発信や「uta no tane」での展示など、森さんのお仕事は、”伝える”事が一貫されていました。編集者時代には何度も仕事を辞めたくなるような苦労をされてきたという森さんですが、それでも今まで”伝える”ことを仕事として活動を出来ているのは、森さんにとって人と関わり、それを伝えるということが本当に好きで、自分が関わったことや、人に知ってもらいたいことを発信するという目的があるからだと思います。普通とは変わった生き方をされてきた森さんですが、とても楽しそうにお話をしてくださった姿を見て、例え違った生き方をされてきても、自分に合った仕事をしている人はこんなにもいきいきとしているんだなと感じました。森さんのように楽しそうに仕事を出来る自分になるために、なにに興味があり、なにをしたいのかを改めて考えていき、興味と目的に当てはまる仕事に就くために努力しようと思います。
 森さんのお話の中で、近い先の就職をどうするか考えるきっかけをいただきました。今回はお忙しい中お越しいただき、本当にありがとうございました!
<文責 津田椋>
[poster]